YAYOI KUSAMAのドットオプセッション・点の妄想《異文化間のダイアログ:狂気との出会い》
日本を代表するアーティスト草間彌生の個展を見ました。
彼女の繰り広げる水玉の世界に、もはや説明は要らないでょうね。
大きなピンクの水玉の球が、一つずつパビリオンになっていて、鏡の間、クッションの間、緻密で精密な万華鏡の間を見せてくれます。
入り口付近の天井からぶら下がったモニターには、手でふりをつけながら鼻歌を歌う切なく儚げな彌生さんの映像が、繰り返し流れます。
会場内に小さくこだまする彌生さんの鼻歌も、切なくシュール。
彼女の目的はいったい何なのか、なぜ水玉なのか、なぜピンクなのか、いいんです目的なんか。
とにかく水玉なんです!
作品に説得力があり、緻密さがあり、そこに詩・ポエムが広がります。それはもはや、芸術を超えた存在です。彌生さんに会いたい♪♬♫
空間にピンクと黒2色の水玉模様があるだけだから、「なにこれっ!?不気味。。。だからどうしたの?別に・・・。」だけど、実際に草間ワールドを訪れた人はみな、大人も子供もハッピーな気持ちになって、彼女に恋をしてしまう♪
そして、手振りをつけて人生を歌い、最後に小さく頭を抱える草間さんの映像を見たら、私はなんだかそこを離れちゃいけないようなとても切ない気持ちになりました。こんな健気な草間彌生の作品が、フランス人の目にはさぞ哲学的に映るのでしょう。
この展覧会は、ヨーロッパ年間2008年のキャンペーン《異文化間のダイアログ:狂気との出会い》の一環としてヨーロッパ委員会から支援されています。目的は現行のカルチャー間の関係に恩恵を与え、ヨーロッパコミュニティーへの所属意識を促すこと。スローガンは≪Vivre ensemble la diversite~多様性を共に生きる~≫です。
現在79歳の女性アーティスト、草間ワールド。ココシャネルは89歳でなくなる最後の夜までリッツホテルの部屋で仕事をしていたそうですが、彼女にもまだまだアトリエでがんばってほしい。
多様性を共に生きるっていうスローガンも共感できるな~♪ そしてそんなイベントに日本人アーティストが選ばれているのは素直にうれしいし誇らしい。私も臆せず、どんどん多様性に飛び込んでいこうという気持ちになります。
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