【Charlie Hebdo】ツーリストみたいにしなさい、フランスへ来てはいけません【悲しき熱帯】レヴィ=ストロース

├ ★シャㇽリ・エプド
この記事は約5分で読めます。

フランスが好きな人にとって、少しドキッとするようなタイトル「フランスへ来てはいけません」という記事がシャーリー・エブド紙に掲載されていました。

シャㇽリー・エブドはオフィシャルな情報を伝えることだけが目的ではなく「社会風刺」を目的におもしろおかしく書かれているため、日本の大手新聞とはだいぶ性質が異なります。

gypsycats
gypsycats

私自身フランス国内を含めて旅行が大好きで、当記事の引用に特別な悪気はありませんのでご了承くださいね。

スポンサーリンク

【Charlie Hebdo】ツーリストみたいにしなさい、フランスへ来てはいけません

この夏、フランスを訪れた観光客の数は10%減りました。
あなたはたった10%だと思うでしょう。
しかし政府は『フランスを愛しているなら行ってはいけない作戦!』によって、フランス国内を空っぽにするためにありとあらゆる努力をしたのです。
でも普通の人間は観光客が嫌いです。
レヴィ=ストロースは「私は旅行者や探検家が嫌いだ」とよく言っていました。

観光客の目的はただ一つ、ホスト国を弱体化させてまともな人の住居を「Airbnb」に高値で変貌させること。
政府は今年、外国人が来るのを阻止しようと有望な結果をもたらしたキャンペーンを考案しました。
「テロ攻撃、ストライキ、内戦・・・」といったさまざまな努力をおこたらないばかりか、いかなる方法も事前に除外することはありませんでした。
しかし、それらを別々に実行しただけでは不十分です。

2016年8月24日、ウィリアム・エルネ-

皮肉たっぷりで、シャㇽリー・エブドらしい記事ですね。

文中ではユダヤ系フランス人で社会学社、民族学者レヴィ=ストロースが1955年に刊行した『悲しき熱帯』(Tristes tropiques)の有名な冒頭を引用。

「私は旅や冒険家が嫌いだ。それなのに、いま私はこうして自分の探検旅行のことを語ろうとしている。だが、そう心を決めるまでにどれだけ時間がかかったことか!」

レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』(Tristes tropiques)1955年

【悲しき熱帯】レヴィ=ストロース

『悲しき熱帯』(Tristes tropiques)は、レヴィ=ストロースが1930年代にアマゾン奥地のインディオを訪れた時の記録をもとに書いた自伝です。

彼はこの本の中で、ブラジル先住民の社会や文化について『期待すると裏切られる。』と言い「ブラジル先住民の記録を残すために過酷な環境の中に苦労して身を置くことにどれだけの価値があるのか」と自問自答します。

created by Rinker
¥1,595(2021/01/14 02:30:42時点 Amazon調べ-詳細)

ヨーロッパ社会とは全く異なる異文化に接した時、彼は自らの属する文明に対し、疑問を感じると同時に、彼らも同じ人間である、という強い確信を得た。それまでのヨーロッパ人が彼らを未開人の名の下に、低く見て、彼らの中に高度な知性があることを無視し、キリスト教によるヒューマニズムを強制し、彼らの守り続けてきた非常に長い歴史を破壊してきたことに対する強い問題意識を読み取ることができたら、この書を読んだ意味があるであろう。これはそれまでの社会人類学の学的手法に対する大きな疑問符になった。

『悲しき熱帯』は2巻に分かれており、1巻目は主にヨーロッパからブラジルへ向かう途上の出来事、2巻目がブラジルに渡って実際にアマゾン先住民の調査に当たった時のことが書かれている。

レヴィストロースがこの書を紀行文かつ随想文的に書いたことは、今のように動画や音声がない時代にあって、現地の状況をリアルに表現する唯一の方法であったのであろう。

出展:Fhanrin (amazon.co.jp)

created by Rinker
¥1,705(2021/01/14 02:30:42時点 Amazon調べ-詳細)

1巻目で挫折した人が多いのではないかといささか心配する。だが、『悲しき熱帯』の本丸は、この2巻である。

主にボロロ族、ナンビクワラ族、トゥピ=カワイブ族の社会構造の比較を通して、最終的には白人文明社会の傲慢を批判する。

文字を持たず、未開社会と言われたインディオたちの生活に中に組み込まれた高度な知恵。環状集落に隠された身分制度や婚姻システム。あるいは、一夫多妻制と首長の権力がどのようにして生まれ、維持されているのか。人類の原点ともいえる社会構造を、先住民の生活から読み取るレヴィ=ストロースの鋭い観察眼と、彼らに向けるどこか心優しい眼差しがしばしば垣間見え、最後まで読ませるのである。
本書の内容に沿ってつくられた写真集『ブラジルへの郷愁』を手元に置き、レヴィ=ストロースと一緒にアマゾン奥地を旅してみてはどうだろう。

出展:kwd (amazon.co.jp)

フランスの観光客【テロ後】

フランスの観光産業とパリのプロモーションビデオ

Paris (Mairie de Paris – Réalisation Jalil Lespert)

今日は、そんな学者の苦悩もジャ-ナリストのアイロニ-も一旦横に置きましょう。

フランスの観光産業は国内総生産(PIB)の7,4%を担い、200万人の雇用を創出しています。

先月、パリ女性市長のアン・イダルゴ氏が、パリの新しいプロモーションビデオを発表しました。

パリの魅力の全てが散りばめられたようなこのビデオは、2015年のシャㇽリー・エブド事件以降、11月のパリと今年7月に二-スで起こった事件の後で減少し続ける観光客にパリの魅力を再びアピ-ルする目的で制作されました。

アン・イダルゴ氏はスペイン出身で、2014年ドラノエ前パリ市長の任期切れに伴い選出されたパリ市初の女性市長です。

プロジェクトに資金を提供したのは、主にエールフランスクリスチャン・ディオール

30万ユーロの予算のうち3分の1を政府が、3分の2を民間パ-トナ-企業が負担したのです。

30万ユーロは今のレ-トで日本円に換算して約3,409万円。パリ市は一千万円以上を自己負担したことになります。

私は単純に、たった2分半のプロモ-ションビデオにかけた予算の大きさに驚きましたが、パリ市はこのビデオをFacebookやGoogle、Easyjet等の航空会社、そのほか様々なメディアを通して拡散し、パリのモニュメントや美食、ラグジュアリ-産業を再びレジャー観光産業に結び付けようというねらいです。

はたしてパリはイメ-ジアップを図ることができるのでしょうか?

最後に

写真は、来週からブドウの収穫祭が始まるモンマルトル。

今年もまた、フランスの地方特産のおいしいものをたくさん食べてくるつもりです。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

パリを旅する人にオススメのガイドブックはこちらです。

タイトルとURLをコピーしました