火災から一夜明けたパリのノートルダム寺院

正面から見る姿は一見するとあまり変わらないようで少し安心
はげしく燃えさかるノートルダム寺院

写真にも写っていますが、周辺では警察官たちが黄色いベストを着て交通整理。
現場仕事や夜のパリでは、安全のために黄色いベストを着て作業する人をよく見かけますが、デモをしているわけではありません。

肝心なノートルダム大聖堂について

屋根は激しい火災で崩れ落ち、修復作業のために組んでいた鉄骨の足場だけに。
繊細な作りが美しい大きなバラ窓の枠が綺麗に残っています。
美術品や彫刻は、訓練を受けた消防士たちが運び出した模様。


850年の歴史を刻む世界遺産の風格は失われていません


尖塔がくずれ、作業用の足場がむき出しになった後ろ姿は痛ましいものですが、巨大な木々の緑でうまく隠れていて、石でできた美しいフォルムも守られていました。
あれだけ激しく燃えていたのに、石の建築は不動です・・・。
セーヌ川の橋の上から世界各国の言語でニュースを報道するカメラマンやリポーターの数の多さに、改めて事の重大さを実感。

ノートルダムをバックに、いつまでも聖歌を歌う人たちと、歌を聴いて拍手を送る通行人の姿が微笑ましく途中足を止めて

ノートルダム大聖堂を可能な限り360度から眺めて一周し



セレモニーが行われているサンミッシェル広場まで戻りました。

サンミッシェル周辺もすでに聖歌を歌うパリジャンで埋め尽くされて、午後11時、小さなマリア像をかかげてノートルダム寺院が良く見えるところまで歩きながら合唱・・・。


信仰深くない私でも涙が出そうになりましたが、歌を歌う人たちの表情は優しくて、心なしか明るく見えました。動画も撮影したのでよろしければご覧ください。
火災翌日のノートルダム寺院の前で聖歌アベマリアを歌うパリジャンたち
余談ですが、シャンゼリゼでの暴動があまりにも大きすぎてメディアの扱いは小さかったものの、
パリではちょうどひと月前、フーケッツが燃えた翌日の3月17日にサンシュルピス教会で小さな火災が起きたばかり。
その時の火元は、ホームレスが置いていた服の山だったと発表されています。
洋服がひとりでに燃え出すことはないため故意に燃やされたという見方もあり、たばこの吸い殻か何かが原因とのこと。
燃えさかるサンシュルピス教会
コメント