たまたま通りかかったアンティック・ショップのウインドウで、花柄の古いティーカップ が目に付いて3畳程の狭い店内へ。
買うつもりなんて無いのだけど、タイムスリップしたようなその空間にふっと吸い込まれてしまい、中に居た二人のムッシューに挨拶をして、アンティックの数々を眺めました。
無造作に所狭しと並べられたたくさんの小物たち、ノスタルジックなその空間がなかなか心地よかった。
突然80歳くらいのムッシューが、私に 『1から10までの数字を1つ選んでみて』 というので私は え、どうして!?と思いながらも 『7』 と答えた。
するとムッシューは、自分の横に積みあげられた古本を、ゆっくりと上から数えはじめて、7番目にある本 を私に手渡そうとする。
『Le dernier combat de lénine なかなかいい。これ、プレゼントだよ』
(ムッシュー)
『?』 (私)
『いいんだよ、プレゼントなんだから(笑)』 (ムッシュー)
『おもしろそうですね。』 (私)
よく分からないけど、ありがたく頂くことに。
おじいさん、ありがとうね・・
『dernier combat de lénine レーニンの最後の闘争』 というタイトルの随分色あせた、でも折曲がったページの一切無いきれいな古い本。
( 日本でも出版されていました レーニンの最後の闘争 モッシェ・レヴィン (著), 河合 秀和 (翻訳) )
Lenin レーニン(1870-1924)
ブラディミール イリチ レーニン, ロシア革命の最高指導者, ソビエト連邦の建国者、ボルシェビズムの創設者, ボルシェビキ革命の指導者, ソ連の書記長(1918-1924)
レーニン と言えばソ連の政治家という事位しか覚えていないけど、革命の指導者、レーニンの最後の戦い。。。
このムッシューが昔読んだ本なのでしょうか?
モンパルナスのカフェに入り浸るレーニンは、当時、パリの街中で噂だったのでしょうか?
そうでないとしてもムッシューが幼少の頃、リアルタイムでレーニンはヨーロッパ中で名をはせていたのかもしれません。
そう思うと何だか興味がわいてきます。
というか、なぜプレゼントなのかもよく分からないままですが・・・
この本、ひと夏かけて読んでみようかな。
古きよきパリに囲まれて、仲良く語り合う二人のムッシューは親子なのだそう。
ゆっくりと時が流れるその空間にいつまでも居たい、そう思うような静かな夏の午後でした。
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