地球の猛攻撃にエアコン【欧米のエアコン事情】

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昨日は久しぶりに (たぶん8月に入ってから初めて) 扇風機をつけて過ごしました。

そんな涼しい (むしろ寒い) パリから気温とエアコンのお話。

本記事では、フランスアメリカのエアコン事情についてご紹介します。

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アメリカの情熱の歴史

地球の猛攻撃にエアコン

むせ返るような暑苦しさの中、冷風で楽になろうとエアコンを付けたくなるのは当然のことだろう。

繰り返し熱波に煽らていたら、そんな誘惑にかられても無理はない。

エアコンはその国のライフスタイルを変えてしまう。

カナダの都市ハミルトンは、その穏やかな気候についてほとんど知られていない。

毎年、年間129日は気温が零下を切り、30度を超す日は18日間だけだ。

しかし50万人が暮らすこのコミュニティでは、82%の家庭がエアコンを所有しており、市議会は健康問題に苦しむ貧しい人々にその技術を無料で提供しようと計画している。

こうしてカナダのハミルトンは、「エアコンの装備が困難な家庭への公的資金がすでに存在する」という米国で考えられたシステムを発足させた。

公的資金でエアコンを助成

しかしこの対策は思ったほど不合理ではない。

毎年夏になると、ネバダ州からフロリダ州にかけて多くの州で日中の気温が40度を超えて、夜になってもほとんど気温が下がらないような猛暑を経験する。

エアコン無しでそこに住めば絶えず暑さにあえぎ、高血圧、肺不全、睡眠障害、頭痛…等さまざまな病気に身をさらすことになる。

そのため米国南部では97%の世帯が空調を装備している。

さらにアリゾナ州のようないくつかの州では、電気や水道と同様に、大家が借主に提供する住居には正常に機能する空調システムを備え付けることが義務付けられている。

しかし、人工的な爽やかさを求めるアメリカの体質は、このような乾燥または亜熱帯地域だけではない。

それは、降雪が熱波より頻繁にあるバーモントおよびモンタナを含む米国全土におよぶ。

季節や地域にかかわらず、20度を少し超えた一定の温度を保つエアコンは、家、車、レストラン、店、行政施設、交通機関、競技場、エレベーター、学校、体育館、教会等あらゆるところにある。

アフガニスタンに戦いに行く兵士でさえ、テントにエアコンを設置している。

「エアコンの効いたオフィスで働いている人は、すぐにエアコンのない家には耐えられなくなってしまう 」とジャーナリストのデビッド・オーウェンは言う。

地球を征服したエアコン

冷房への依存は、温室効果ガスの排出量の面でも、エネルギー消費量の面でも、かなりの環境コストがかかる。

エアコンはアメリカで年間に生産される電力の6%を占めており、「石炭」を使用していることが多い。

エアコンがアメリカの家庭の電気代に占める割合は大きく20%にのぼる。

2年前までは、アメリカでは建物を冷やすためにアフリカと同じくらい電力を使っていた。

車のエアコンを動かすのに必要なエネルギーを加えると、年間でさらに260億リットルから380億リットルの石油が必要になる。

1960年7月、「エアコン」がアメリカの家庭に導入され始めたばかりの頃、サタデー・イブニング・ポストの記者は「エアコン革命」に驚嘆した。

しかし、それは革命というよりは、ゆっくりと、徐々に、方法論的に征服していくものだった。

20世紀初頭に始まり、今では世界中を征服し、国、地理、都市計画、余暇活動、消費様式、社交性、さらには性行為までもが形を変えてしまった。 

ルモンド・ディプロマティック仏語版8月号から抜粋して翻訳

【悲報】フランスの家庭にはエアコンが無い

Paris summer 2017

1960年のアメリカでエアコン設備があった家庭は8軒中1軒だけでした。

今のアメリカでは、日本以上にエアコンなしの生活は考えられなくなっています。

一方、1960年の日本のエアコン普及率はほぼゼロに近かったのが、2017年時点では91%まで普及

そして、ここフランスのエアコン普及率は比べ物にならないほど低くエアコンのある家庭は、ほぼ皆無に近いのではないでしょうか?!

フランスでは夏になるとみなバカンスへ出てしまうこともありエアコンがないのです。

旧建築の都合上、そして景観を守るためにも、日本のエアコンのように壁に穴を開けて室外機を設置することができないという事情もあります。

それで扇風機を使ったり窓を開けて風通しを良くして過ごすのですが、暑い時は本当に暑いのです。

特に私がフランスへやってきたよく年、2006年の猛暑は過酷でフランスでたくさんのお年寄りが暑さのためになくなりました。

【朗報】フランスに観光客が戻ってきた

Paris summer 2019

生活様式の何もかもが日本やアメリカとはちがうフランスですが、2017年の第2四半期(4~6月)には、フランスの宿泊施設(ホテル、キャンプ場など)を利用した観光客の数は去年の同時期と比べて (+ 10.2% ) 跳ね上がりました。

観光客の減った静かなパリも良いですが、久しぶりに明るいニュースを聞いた気がしますね。

Rose france summer 2019

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