【ロシアのインターネット事情】遠くからやってきた例外【オリバー・ストーン オン プーチン】

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パリはバカンスシーズンに突入しています。街は静かで、暑すぎず、涼しすぎず、ちょうど良い気候です。

今までバカンス中のパリの機能不全に苛立つことが多かった私ですが、最近は、パリジャンにはそれぞれが好きな場所で過ごす「空白のリセット期間」が必要だと思っています。

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本記事前半では、ルモンド・ディプロマティック仏語版8月号一面から、「ウクライナのスパイ対策とロシアのインターネット事情」について、後半ではオリバーストーン監督によるプーチンへのインタビュー『オリバー・ストーン オン プーチン』をご紹介しますね。

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ロシアのインターネット【遠くからやってきた例外】

鉄のカーテンの裏側のプロジェクト

アメリカの監視技術について、ロシアのプーチン大統領は「オリバー・ストーン監督」に質問されてこう説明した。

世界の他の国々に追いつかなければならなかったが、我々には「強固な基盤」があった。

プーチン大統領

第二次世界大戦後、ソビエト連邦は実際に独自のコンピュータシステムを開発した。ロシアはデジタル主権の独自の形式から発展しているのだ。

2017年5月、ウクライナ政府は、検索エンジン「Yandex」(https://www.yandex.ru/) とロシア最大のSNSである「VKontakte」(https://vk.com/) など、ロシアのデジタルサービスへのアクセスを禁止した。

ウクライナの首都キエフは、国内で広く使用された、特に、「ドンバスの分離主義者」と戦う兵士たちのデータをクレムリン(ロシア大統領府)の諜報機関と共有するこれらのツールを非難している。

この措置により数百万の人々がサイトへのアクセスを奪われることになり、ソ連崩壊後のモスクワが維持するほとんどすべての領域に渡るデジタル勢力圏から免がれようとするウクライナ当局の意志を示している。

ロシアは、ロシア人により設立され、ロシアの法律が支配するプラットフォームとサービスにおいて、シリコンバレーから独立したほぼ完全なエコシステムを持つ唯一の国の一つである。

世界の人口のかなりの割合の人々が、現地に信頼できる同等のサービスを持たないまま、毎日のようにグーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル (GAFA)を利用している。

しかし、ロシアと隣国にはカリフォルニアの巨大企業以外に「Runet」と呼ばれるネットとテレコミュニケーションを構成するロシアのインターネットセグメントがある。

Yandex」は競合Google の2倍高い人気を博し、ロシアのフェイスブックに相当する「VKontakte」はロシア国内で最も多く参照されているサイトだ。

これらは(中国のケースも含めて)、エドワード・スノーデンが米国家安全保障局 (NSA) の盗聴を暴露して以来、WEB ガバナンスの分野でその地位を大幅に強化したモスクワにとって重要な資産である。

サイバー空間において、ロシア外交は「主権」を国際関係の究極の価値として考慮しており、特に「アメリカ人スパイによる干渉」を制限する力のすべてを装備している。

ケビン・リモニエ

原文:Internet russe, l’exception qui vient de loin

ロシアのネット事情

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ざっくりまとめると

  • 第二次世界大戦後、ソビエト連邦は「独自のコンピュータシステム」を開発
  • ロシアの諜報機関が、検索エンジンやsnsを通して「ドンバスの分離主義者」と戦う兵士たちのデータを共有
  • 2017年5月、ウクライナ政府は、ロシアのデジタルサービスへのアクセスを禁止。
  • ロシアはシリコンバレーから独立したデジタルサービスを持つ唯一の国の一つ
  • ロシアにとって「Yandex」と「VKontakte」は、「アメリカ人スパイによる干渉」から免れることができる重要な資産

つまり、プーチン大統領がオリバーストーン監督に語った「他国に追いつくための強化な基盤」とは、ソビエト連邦が戦後開発した「独自のコンピュータシステム」であり、「シリコンバレーから独立したデジタルサービス」のことなのです。

独自の検索エンジンを持たない日本やフランスのセキュリティは大丈夫?

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日本にもフランスにも、インターネット上の独自のプラットフォームは普及していません。

日本にも国内の検索エンジンはありますが、ヤフーやグーグルのシェアには敵いません。

SNSの先駆けだったミクシーも、今やっている人は少数派で、FBやインスタグラム、Twitterなど、アメリカのサービスを使っている人がほとんです。

日本には「ライン」もありますが、エドワード・スノーデンの暴露が本当なら、グーグルやFB、インスタグラムを使っている限り、私たちの日常や個人情報をNSAやCIAが共有している可能性があるというのです。

【オリバー・ストーン オン プーチン】オリバーストーン監督がプーチン大統領にインタビュー

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オリバーストーン監督とは

オリバーストーン監督といえば、『ドアーズ(1991年)』や『ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年)』などが有名ですよね。

そんなオリバーストーン監督は、アメリカを代表する社会派映画監督としても知られ、自身が21歳の時にベトナム戦争の志願兵として最前線に立った経験から、広島・長崎を訪れたり、たびたび政治批判をしています。

アメリカの大統領選でトランプが当選した際は、トランプ氏を擁護する発言をして注目されました。

【オリバー・ストーン オン プーチン】It’s very important we hear what Putin has to say

そんなオリバーストーン監督が、ロシアのプーチン大統領にインタビューをしたドキュメンタリー映画『It’s very important we hear what Putin has to say』(邦題: オリバー・ストーン オン プーチン)を制作しました。

『オリバー・ストーン オン プーチン』は、アメリカ合衆国の映画監督オリバー・ストーンが2015年7月から2017年2月にわたってロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンにインタビューした内容を元に構成されたドキュメンタリーである。2017年6月、米国で放映され書籍化もされた。
初回:2017年6月12日
最終回: 2017年6月15日
放送局: Showtime
監督: オリバー・ストーン
エピソード数: 4

ウィキペディア

興味のある方は是非こちらのトレーラーをご覧ください。

オリバー・ストーン オン プーチン エピソード1(字幕版)

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