フランスでロックダウンが解除されたけど、美術館や博物館にはいつから行けるの? 本記事ではそんな疑問に答えます。フランスの美術館を再開の日付順にリストアップしました。
ルーヴル美術館ランス別館は6月3日、パリ市営の美術館は6月16日から再開。オルセー美術館は6月23日、ポンピドゥーセンターは7月1日、ルーブル美術館は7月6日に再開される見込み。
- フランスの美術館の再開はいつ?【フランスの美術館とコロナ】
- 5月11日:フランスの小さな美術館
- 5月下旬: 【Giacometti、Jacquemart-André、Atelier des Lumières】
- 6月2日:【Marmottan, Louvre-Lens、Centre Pompidou-Metz】
- 6月16日:パリ市の市営美術館【Petit Palais、Bourdelle、Musée de la Vie Romantique】
- 6月下旬 :【Orsay、Orangerie、Delacroix】
- 7月上旬:フランス最大の美術館【Louvre、Centre Pompidou】
- 9月以降:楽しみな企画展がめじろ押し【Luxembourg、Galliera、Zadkine、Bourse de Commerce】
- 最後に
フランスの美術館の再開はいつ?【フランスの美術館とコロナ】

出典:Louvre-Lens
ゆるやかな再開【美術館のコロナ対策】
フランスでは、美術館はコロナの影響で入場が制限された後に閉鎖された最初の場所の一つ。5月11日には「小さな美術館」が再開を認められました。「大規模な移動を伴わない」美術館は衛生管理、特に距離を遵守することを条件に再開。
公園では公共の安全のために、物理的な距離を取ること、10人以上での集団競技や集会の禁止するなどの措置が取られます。
美術館では:
- マスクの着用
- バリアジェスチャーの尊重
- 予約システムの導入
- 新しい方向指示板の設置
により来館者に最大限のセキュリティを提供すると伝えています。
パリのルーヴル美術館の再開はいつ?
パリのルーヴル美術館、ドラクロワ美術館、ルーヴル=レンズ美術館が再開に向けて夏と秋の文化プログラムを発表。
ルーヴル美術館は7月6日(月)から、ドラクロワ国立美術館は6月22日(月)の再開に向けて準備中。

ルーヴル美術館ではこの夏、«Figure d’artiste»展が開期を延長して開催される予定。« Figure d’artiste »展は、「ルネッサンスの天才たち」に捧げられるシーズンの一環として企画された「訪問者の誰もがルーヴルを構成する偉大な芸術家を発見」することができる家族向けのプログラム。
国立ドラクロワ美術館は、少人数グループでの来館を無料で提供。
同日に予約可能な訪問時間を、ルーヴル美術館ではオンライン(ticketlouvre.fr)で、ドラクロワ美術館は電話で(Tel:0144418650、9:30~17:30)予約することを強く推奨。
※ 無料またはミュージアムカードで来館する場合も同様です。
美術館へのアクセスが唯一保証される事前予約は、両館とも6月15日(火)から開始。
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5月11日:フランスの小さな美術館
国立美術館をはじめとする「小さな」美術館・博物館が再開。
◾️「アジャン美術館」(musée des Beaux Arts,アキテーヌ地方)

出典 : Archives “Sud Ouest”
◾️「ジロデ美術館」(musée Girodet, モンタルジ、サントル=ヴァル・ド・ロワール地方)

出典:Radio France – Anne Oger
◾️「ミニチュアシネマ博物館」(musée Cinéma et Miniature,リヨン)
◾️「ポメリー」 (domaine Pommery,ランス)は現代美術の企画展示を開催。
◾️「美術とレースの博物館」(ノルマンディー地方アランソン )は、「感染症対策が明確に検証される前に、従業員を職場に戻し訪問者を受け入れることは適切ではないように思われる」と説明。

アレンソンの美術とレースの博物館はさらに数週間封鎖
出典:Archives L’Orne Hebdo / Laurent Rebours
5月下旬: 【Giacometti、Jacquemart-André、Atelier des Lumières】
5月15日
◾️5月15日、パリでは「ジャコメッティ・インスティテュート」(Institut Giacometti)が再開。チケットの購入はオンラインのみ。

出典:Office de tourisme Paris
◾️5月21日、「スーラージュ美術館」(Le Musée Soulages,ミディ・ピレネー地方ロデーズ) が一度に100名限定で再開。
◾️5月22日、リール郊外のルーベ市にある紡績工場の建物を美術館にしたテキスタイルの博物館「マニュファクチュール」(Manufacture)は、初めは開館時間を制限して訪問者を迎えます。
◾️5月25日、パリの「Fondation Galerie Lafayette」の現代アートセンター「Lafayette Anticipations」が再開。企画展の開催期間を9月まで延長。
◾️フォンダシオン・デュビュフェ(Fondation Dubuffet)
5月26日
同じくパリで「Culturespaces」が運営する2箇所が再開。
◾️「ジャクマール=アンドレ美術館 」(musée Jacquemart-André) が再開されます。企画展「Turner, peintures et aquarelles Collections de la Tate」(ターナー、絵画と水彩画 – テートコレクション) は2021年1月11日まで。

「ターナー、絵画と水彩画 – テートコレクション」
2021年1月11日まで開催
出典:musée Jacquemart-André
◾️「アトリエ・デ・リュミエール」 (Atelier des Lumières)が再開。

2021年1月3日まで開催
出典:Atelier des Lumières

2021年1月3日まで開催
出典:Atelier des Lumières
◾️5月27日、レ・ボー・ド・プロヴァンスにある「キャリエール・ドゥ・リュミエール」(Carrières de Lumières)も再開を目指しています。

2021年1月3日まで開催
出典:Carrières de Lumières

2021年1月3日まで開催
出典:Carrières de Lumières
◾️5月27日には、「グルノーブル美術館」(Le Musée de Grenoble)も、再開3日前に衛生状態を新たに評価した上で再開の予定。
5月31日
◾️モンマルトル美術館(Musée Montmartre ) :Otto Freundlich (1878-1943), la révélation de l’abstraction (オットー・フロイントリッヒ(1878-1943)、抽象化の啓示)展は21年1月まで。

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6月2日:【Marmottan, Louvre-Lens、Centre Pompidou-Metz】
フランスは6月初めには封鎖解除の第二段階に入り、この日に再開の準備をしている美術館・博物館はマルモッタン・モネ美術館、ルーヴル美術館ランス別館、ポンピドゥーセンター・メスなど。
6月2日
◾️パリの「マルモッタン・モネ美術館」(Musée Marmottan-Monet)が状況次第では再開可能。

「セザンヌと巨匠、イタリアの夢」
2021年1月3日まで開催
出典:sortiraparis.com
◾️Monnaie de Paris:常設展示は 6月中無料
◾️アヴィニョンの「コレクション・ランベール」(Collection Lambert)も、当局が許可した場合、6月2日から夏のプログラムを開始。
6月3日
◾️「ルーヴル美術館ランス別館」(Louvre-Lens)は条件が良ければ、6月3日(水)に「Galerie du Temps」の再開を目標としています。その一週間後6月10日には、3月末にオープン予定だった企画展「黒い太陽 (Soleils noirs)」がオープン。

出典:Louvre-Lens
出典:Louvre-Lens
6月6日
◾️ヴェルサイユ宮殿

6月8日
◾️Halle Saint-Pierre : « Le monde selon Roger Ballen »「ロジャー・バレンによる世界」展7月31日まで
6月9日
◾️ケ・ブランリージャック・シラク美術館(Musée du Quai Branly-Jacques Chirac)ではいくつかの展覧会が同時に開催 :
- « Frapper le fer »、6月28日まで。
- 「ヘレナ・ルービンシュタイン:マダムのコレクション」9月27日まで。
- « À toi appartient le regard et (…) la liaison infinie entre les choses » 6月30日から11月1日まで。
- « Les curiosités du monde de Françoise Huguier » 6月30日から10月11日まで。
6月10日
マイヨール美術館(Musée Maillol) :
« Esprit, es-tu là ? Les peintres et les voix de l’au-delà »11月1日まで
6月13日
◾️「ポンピドゥーセンター・メス」(Centre Pompidou-Metz) が再開予定。

出典:Centre Pompidou-Metz
6月14日
◾️ギユスターブモロー美術館
6月15日
◾️Palais de Tokyo :
- Ulla Von Brandeburg (ウラ・フォン・ブランデブルク)9月13日まで
- Notre Monde Brûle (私たちの燃える世界)9月13日まで
6月16日:パリ市の市営美術館【Petit Palais、Bourdelle、Musée de la Vie Romantique】

衛生条件がすべて満たされた場合、パリ市は6月16日に市営美術館を再開する予定。常設展示は無料です。最も大きな美術館プティパレは一部企画展のみ再開。
6月16日
◾️プティパレ(Petit Palais)
6月16日に再開されますが、「La force du dessin, chefs-d’oeuvre de la collection Prat」展のみ開催。
出典:Petit Palais
◾️ブルーデル美術館 (Musée Bourdelle)
◾️パリ解放博物館 (Musée de la Libération de Paris) ルクレール美術館 (Musée du Général Leclerc) ジャン・ムーラン美術館 (Musée Jean Moulin) : Les Parisiens dans l’exode de 1940 (1940年のパリジャン展) 12月13日まで

◾️国立移民歴史博物館(Palais de la Porte Dorée-Musée national de l’histoire de l’immigration) : « Christian Louboutin : l’Exhibition(niste) »(クリスチャン・ルブタン展) 1月4日まで
◾️ロマンティック美術館 (Musée de la Vie Romantique)
◾️メゾン・ドゥ・バルザック (Maison de Balzac)
では閉館前に開催されていた展示が延長されます。
6月下旬 :【Orsay、Orangerie、Delacroix】
その他の美術館の開館はもう少し遅れます。
6月22日
◾️オランジュリー美術館 (Musée de l’Orangerie)
◾️ドラクロワ美術館
6月23日
◾️オルセー美術館 (Musée d’Orsay)

6月25日
◾️シャラントのマッシニャックにあるドメーヌ・デ・ゼタン (Le domaine des Étangs)では、6月25日より企画会「イヴ・クライン (Yves Klein)」を開催。

6月26日
◾️La Défenseでは毎年恒例の野外企画展示「Les Extatiques」が6月26日から10月まで開催。このイベントの一部は、ブローニュ・ビヤンクールのセーヌ・ミュジカル (Seine Musicale)でも行われます。
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7月上旬:フランス最大の美術館【Louvre、Centre Pompidou】
パリでは、夏のバカンス前にフランス最大の美術館が再開。
7月1日
◾️ポンピドゥー・センター (Centre Pompidou)


7月6日
◾️ルーブル美術館 (Louvre)

パリ市が運営する
◾️近代美術館 (Musée d’Art Moderne de Paris)
◾️コニャックジェイ美術館 (Musée Cognacq-Jay)
が7月中旬に再開しますが、企画展の開催は秋から。
地方では
◾️マルセイユのヨーロッパ・地中海文明博物館 (Mucem)
◾️ランデルノーのエレーヌ&エドゥアール・ルクレール基金 (Fonds Hélène et Edouard Leclerc、Landernau)
◾️ボルドーの新しいアート会場バッサン・ド・リュミエール (les Bassins de Lumière)
などが再開予定。

9月以降:楽しみな企画展がめじろ押し【Luxembourg、Galliera、Zadkine、Bourse de Commerce】
さらに遅い開館を予定している美術館もあります。
パリでは
◾️9月23日: リュクサンブール美術館 (Musée du Luxembourg) 企画展「マンレイとモード」(Man Ray et à la mode) 21年1月17日まで

「マンレイとモード」
2020年9月23日から2021年1月17日まで
出典:Musée du Luxembourg
◾️「シャガール・ザッキン展」を開催するザッキン美術館 (Musée Zadkine)も秋再開。

「シャガール・ザッキン展」
2020年11月13日から2021年4月25日まで開催
出典:Musée Zadkine
◾️パレ・ガリエラ(Palais Galliera:ファッション博物館)
◾️カルナヴァレ美術館 (Musée Carnavalet:パリの歴史)
◾️ヴィクトル・ユーゴーの家 (Maison de Victor Hugo)
は修復工事中のため、再開はずっと後になりそうです。
2021年
◾️2021年春:「Bourse de Commerce」(ブルス・ドゥ・コメルス)で2020年6月開館予定だった安藤忠雄が手がける「ピノー財団美術館」(Fondation Pinault)が、来年春にオープン。

出典:numero.com
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最後に
いかがでしたか。フランスの主要な美術館は、7月中旬までにほぼ再開されるようです。
9月以降には「Galliera」や「Musée Zadkine」、「Musée du Luxembourg」では面白そうな企画展示が勢揃いします。とはいえ、第2波が来たらそれどころではなくなってしまうので、気を抜かずに過ごしたいですね。
今回は以上になります。
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